発達障害と不安障害の併発リスクとは?原因と対処法を解説
発達障害とは?
発達障害とは、生まれつき脳の機能の一部に偏りがあり、社会生活や人間関係で生きづらさを感じやすい障害の総称です。主な分類には以下の3つがあります。
- ADHD(注意欠如・多動症):不注意、衝動性、多動性が見られる。
- ASD(自閉スペクトラム症):対人関係やコミュニケーションの困難、強いこだわりが特徴。
- LD(学習障害):読む・書く・話す・計算など特定のスキル習得に困難を抱える。
不安障害とは?
不安障害は、「過剰な不安や恐怖」が原因で日常生活に支障が出る心の病気の総称です。代表的なものには以下の5種類があります。
- 全般性不安障害:慢性的で漠然とした不安(病気・お金・家族など)を抱える。
- 限局性恐怖症:特定の対象や状況に対する強い恐怖(高所・閉所など)。
- パニック障害:突然の発作(死の恐怖を感じるほどの苦しさ)が起き、再発への恐怖が強くなる。
- 社交不安障害:人前で注目される場面で強い不安を感じる。プレゼンや会話、食事などが苦痛。
- 分離不安症:愛着のある人や場所から離れることに強い不安を感じる。子どもに多く、大人にも見られる。
発達障害の人に不安障害が多い理由
研究によると、発達障害の約35%が何らかの不安障害を併発していることが分かっています。
特に多いのが以下の2つです。
- パニック障害:ASDで12.1%、ADHDで14.4%、併発型で12.0%
- 社交不安障害:ASDで10.6%、ADHDで8.4%、併発型で12.9%
また、男女別に見ると女性の方が発症率が高く、特にパニック障害は男性9.1%に対し女性19.2%と2倍以上の差があることが示されています。

不安障害を引き起こす主な4つの原因
明確な原因はまだ解明されていませんが、以下のような要因が関係していると考えられています。
- 遺伝的要因:家族に不安障害の人がいると発症リスクが上がる。
- 環境的要因:事故・災害・トラウマ体験などのストレス。
- 精神的気質:神経質、完璧主義、真面目、こだわりが強いタイプ。
- 身体的要因:大きな病気や体調変化による影響。
発達障害の人が不安障害を併発しやすい2つの理由
① 自己肯定感の低さ
発達障害の方は、仕事や人間関係の中で失敗体験を重ねやすく、
「自分はダメだ」と感じてしまうことが多くあります。
研究によると、発達障害者の50%以上が自己肯定感の低下を自覚しており、
これが不安やうつといった二次障害の引き金になることがあります。
② ストレス・不安を感じやすい気質
真面目・完璧主義・こだわりが強いといった特性を持つ方が多く、
「失敗したらどうしよう」「予定通りに進まないと不安」と感じやすい傾向があります。
また、対人関係のストレスが強い方も多く、これが不安障害の発症につながることがあります。
対処法とサポートのすすめ
不安が強く、日常生活や仕事に影響が出ている場合は、無理をせず精神科・心療内科を受診することが大切です。
また、職場や生活環境での「環境調整」も効果的です。
苦手な業務や状況を減らすことで、不安の軽減が期待できます。

まとめ
発達障害の方は、不安障害をはじめとする二次障害を併発しやすい傾向があります。
特に女性は発症率が高いため、早めのケアが重要です。
不安を感じたときは、
- 専門医への相談
- 支援機関(就労移行支援など)の活用
- 自己肯定感を高める取り組み
これらを意識して取り組んでいきましょう。