■ ASDとは?
ASD(自閉スペクトラム症)は、発達障害の一種で「脳の働き方の偏り」によって生きづらさを感じやすい特性があります。
特徴としては:
- 対人関係やコミュニケーションの難しさ
- 強いこだわりや興味の偏り
が挙げられます。
かつては「アスペルガー症候群」「自閉症」と呼ばれていましたが、現在は「ASD」という診断名に統一されています。
■ 感覚鈍麻とは?
「感覚鈍麻」とは、光・音・痛み・温度などの刺激を感じにくい状態のこと。
反対の「感覚過敏」は刺激を強く感じることですが、感覚鈍麻では刺激を感じにくく、反応が遅れるなどの困りごとが起こります。
感覚鈍麻は主に以下の感覚に関係します:
- 五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)
- 固有感覚(体の動きを把握する感覚)
- 平衡感覚(体のバランスをとる感覚)
■ 感覚鈍麻による主な困りごとと対策

① 聴覚の鈍さ
- 声をかけられても反応できず、誤解される
- 重要な話を聞き逃す
対策: 大切な情報は口頭だけでなくテキストでも共有。返事がない場合は肩を軽く叩くなど、周囲の理解と工夫が大切。
② 触覚の鈍さ
- 怪我や火傷、骨折に気づかないこともある
対策: 入浴前などに鏡で体をチェック。早期発見を心がける。
③ 温度感覚の鈍さ
- 暑さ・寒さを感じにくく、熱中症や凍傷のリスク
対策: 温度計や天気情報をもとに服装を決める。
喉が渇く前に定期的に水分補給を行う(例:1時間に1回お茶を飲む)。
④ 味覚・嗅覚の鈍さ
- 腐った食べ物に気づかず食べてしまう
- 味を感じにくく、濃い味を好みがち → 健康への影響も
対策: 消費期限をチェックし、食事の温度やスパイス・出汁などを使って健康的に味を調整。
⑤ 固有感覚・平衡感覚の鈍さ
- よく物にぶつかる、転びやすい
- 刺激を感じにくく、強い刺激を求めて“常同行動”や“自傷行為”が出ることも
対策: 安全な形で刺激を得られる活動(ストレッチ・感覚遊びなど)を見つける。
必要に応じて専門機関のサポートを受ける。
■ 感覚鈍麻は「気づかれにくい困りごと」

感覚過敏に比べて注目されにくい感覚鈍麻ですが、生活や健康に影響する大きな要因です。
本人の努力だけでなく、周囲の理解とサポートがとても重要です。
■ まとめ
- 感覚鈍麻とは、刺激を感じにくい状態
- ASDの方に多く見られる特性の一つ
- 放置すると健康リスクや人間関係のトラブルにもつながる
- 周囲の協力と日常の工夫で、安心して生活できる環境づくりを