就労移行支援と就労継続支援の違いを徹底解説
はじめに
今回のテーマは「就労移行支援と就労継続支援の違い」についてです。
この動画や記事をぜひ見ていただきたいのは、次のような方々です。
- 就労移行支援や就労継続支援についてあまり詳しく知らない方
- 障害があり、お仕事について悩みや不安を抱えている方
この記事では、両者の特徴の違い、利用できる人やサービスの内容、A型・B型の違いなどをわかりやすく整理し、サービスをどのように使い分ければよいかをお話ししていきます。
就労移行支援と就労継続支援とは?
まず前提として、この二つの制度は「障害者総合支援法」に基づいて定められた障害福祉サービスの一つです。福祉サービスの中には生活介護や居宅介護など多様な支援がありますが、その中でも「就労系サービス」に分類されるのが以下の4つです。
- 就労移行支援
- 就労継続支援A型
- 就労継続支援B型
- 就労定着支援
このうち「就労定着支援」は、すでに一般企業などに就職した方が、就職後も安定して働き続けられるようにサポートするものです。今回は主に「就労移行支援」と「就労継続支援」について解説します。
サービスの基本的な違い
最も大きな違いは「目的」です。
- 就労移行支援:一般企業で働くことを目指し、訓練を行う場所。
パソコンスキル、ビジネスマナー、体調管理の練習など、就職に必要な力を養うことが中心になります。 - 就労継続支援(A型・B型):実際に仕事を行う場所。
企業への就職が難しい方が、仕事を通じて収入を得ながら働く経験を積める場です。
このように「訓練する場所」か「働く場所」かという点で役割が異なります。
賃金・工賃の違い
就労移行支援はあくまで「訓練の場」であるため、基本的に賃金や工賃は発生しません。ただし、一部の事業所では課外活動の一環として工賃を得られる場合もあります。
一方、就労継続支援A型・B型は「仕事を提供する場」であるため、必ず賃金や工賃が発生します。
- A型:雇用契約を結ぶため、最低賃金が保証される。平均月収は約7万8,975円(令和元年)。
- B型:雇用契約がなく、出来高払いのような形が多い。平均月収は約1万6,369円で、時給に換算すると223円程度。
B型は金額的に生活費をまかなうのは難しいため、多くの方は障害年金や生活保護と組み合わせて生活をされています。
A型とB型の違い

ここで改めて、A型とB型の大きな違いを整理します。
- A型:雇用契約あり → 最低賃金が保証される。仕事内容の難易度や責任は高め。面接で不採用になる場合もある。
- B型:雇用契約なし → 最低賃金の保証はなく、成果報酬的な働き方。仕事内容の難易度は比較的低く、利用のハードルは低い。
収入面ではA型が有利ですが、体調や勤務日数に波がある場合はB型の方が柔軟に働きやすいという特徴があります。
利用期間と年齢制限
- 就労移行支援:原則2年間(18~65歳未満が対象)。この間に就職へつなげることが求められます。
- 就労継続支援A型:年齢は18~65歳未満、利用期間の制限なし。
- 就労継続支援B型:年齢制限・利用期間の制限なし。
つまり「就職への短期集中型」なのが就労移行支援、「長期的に働き続ける場」が就労継続支援といえます。
就職につながる確率
厚生労働省の調査によると、平成29年時点での一般就労への移行率は次の通りです。
- 就労移行支援:26.4%
- 就労継続支援A型:4.7%
- 就労継続支援B型:1.1%
この数字からもわかるように、一般企業への就職を目指すのであれば就労移行支援の方が確率が高いといえます。ただし利用できる期間は2年と限られているため、その間に就職へ結びつける必要があります。
どちらを使うべき?
結論から言えば、「人によって違う」というのが答えです。

- 一般就労を目指してスキルを磨きたい → 就労移行支援
- 今すぐ収入を得たい、または一般就労が難しい → 就労継続支援A型・B型
さらにA型・B型の選択は、自分の体調や働き方の希望によって変わります。安定勤務ができ、責任ある仕事にも取り組めるならA型。体調の波が大きく、柔軟な働き方が必要であればB型が向いています。
まとめ
- 就労移行支援は「一般就労を目指すための訓練の場」
- 就労継続支援A・B型は「実際に働く場」
- A型は雇用契約ありで最低賃金が保証されるがハードル高め
- B型は雇用契約なしで収入は低めだが柔軟に利用できる
- 一般就労への移行率は就労移行支援が最も高い
大切なのは、自分の病気や障害の状態、生活状況、そして「将来どんな働き方をしたいのか」という目標に合わせて選ぶことです。どちらが絶対に良い、悪いというものではありません。自分に合ったサービスを活用し、無理のない働き方を一歩ずつ見つけていくことが大切です。