【不安障害】仕事で困ること4選【大人の発達障害】

不安障害_仕事で困る事4選

〜症状と向き合いながら働くために〜
はじめに
今回は「不安障害とお仕事」というテーマでお話ししていきたいと思います。
不安障害を抱える方の中には、日常生活だけでなく仕事においても大きな影響を受けてしまう方が少なくありません。
「仕事を続けたいけれど不安でうまくいかない」「症状とどのように折り合いをつければいいのか知りたい」と悩む方も多いでしょう。
この記事は、そうした方々や、不安障害を抱えながら働く人を理解したいご家族・職場の方々に向けて、不安障害の概要と仕事への影響、そして具体的な対策について解説していきます。

不安障害とは?

不安障害とは、過度な心配や恐怖感によって日常生活に支障が出てしまう精神疾患の総称です。
米国精神医学会がまとめた診断基準「DSM-5」では、不安障害は大きく5つに分類されています。

不安障害とは?
1.全般性不安障害

特定の対象がなく、漠然とした心配に強い不安や恐怖を感じる障害です。
たとえば「病気になるのではないか」「お金を失ってしまうのではないか」「大地震が起こるのではないか」といったことに過度にとらわれ、日常生活に支障をきたします。

2.限局性恐怖症

特定の物や状況に強い恐怖を抱く障害です。
高所恐怖症や閉所恐怖症、先端恐怖症、動物恐怖症などが含まれます。
恐怖対象を避ける行動が生活の幅を狭めてしまうこともあります。

3.パニック障害

突然理由もなく発作が起きる病気です。
「また発作が起きるのでは」という予期不安が新たな発作を誘発し、悪循環に陥ることもあります。

4.社交不安障害(社会不安障害)

人前で話す、食事をする、電話をするなど、対人場面で強い不安を感じる障害です。
人との関わりを避けるようになり、仕事や社会生活に大きな制約が生じます。

5.分離不安症

愛着対象(家族や自宅など)から離れることに強い不安を感じる障害です。
本来は子どもに多く見られますが、大人にも持続する場合があります。

このように、不安障害には多様な種類があり、症状も人によって異なります。

不安障害が仕事に与える影響

不安障害が仕事に与える影響

仕事における困難は症状によって異なりますが、ここでは代表的な4つの影響を紹介します。

1.密室や閉鎖空間が苦手

電車や会議室などに強い不安を感じ、通勤や会議参加が困難になることがあります。
特に都市部では通勤電車が大きな負担となりやすいです。

2.人の視線や評価が過度に気になる

「誰かに見られているのでは」「批判されるのでは」といった不安が強く、注意や評価を過度に引きずってしまうことがあります。
些細な出来事でも大きなストレスになることがあります。

3.人と接することへの恐怖

電話応対や接客で不安が強まり、震えや動揺などが出る場合があります。
さらには、他人が叱責されている場面を見聞きするだけでも強いストレスを感じる方もいます。

4.人と食事をすることへの恐怖

昼休みや飲み会など、職場での食事の場に強い不安を覚える方もいます。
業務時間外の交流が苦痛となり、職場適応を難しくするケースがあります。

不安障害への具体的な対策

では、これらの困りごとにどのように向き合えばよいのでしょうか。
代表的な工夫や対策を紹介します。

不安障害への具体的な対策
1.密室・閉鎖空間への不安

段階的なトレーニング:まずは信頼できる人と短い区間を乗る、普通電車から試すなど小さな成功体験を積むことが大切です。
環境調整:在宅勤務を選ぶ、自転車通勤できる職場を探すなど、電車に依存しない働き方を模索することも有効です。

2.視線や評価が気になる不安

客観的事実の確認:不安の多くは思い込みに基づいている場合があります。実際の評価や同僚の反応を客観的に捉え直すことが有効です。
認知の修正:ネガティブに偏りやすい思考を「事実に基づく解釈」へと少しずつ変えていく努力が必要です。

3.人との接触への恐怖

職場での配慮を得る:電話対応を避ける、チェックリストを用いて安心して業務を行うなど、環境調整をお願いすることもできます。
仕事の選択:コミュニケーション量の少ない仕事や一人で取り組める作業に適性を見出すのも一つの選択です。

4.食事に関する不安

食事時間の調整:同僚と時間をずらして食べることで不安を軽減できます。
お弁当を持参する:外食の誘いを自然に断る工夫として効果的です。
飲み会の工夫:参加が避けられない場合は、自分が安心できる店を選ぶなど工夫することも可能です。

まとめ

まとめ

不安障害は、症状によって日常生活や仕事にさまざまな困難をもたらします。
しかし、不安障害を抱えているからといって「働けない」というわけではありません。
大切なのは、自分の症状を理解し、工夫や環境調整を取り入れながら無理のない働き方を見つけることです。

現代では在宅勤務や柔軟な働き方も広がりつつあります。
不安障害と向き合いながら働くための選択肢は増えています。必要に応じて専門家の支援を受けつつ、自分に合った方法を模索していくことが、安定した仕事生活への第一歩となるでしょう。