焦燥感が目立つ精神疾患4つ「その特徴と対処法」
焦燥感とは、落ち着かずイライラした状態が続くことを指します。日常的なストレスでも感じることがありますが、精神疾患が背景にある場合、焦燥感がより強く、長期的に続くことがあります。本記事では、「焦燥感が目立つ精神疾患4つ」について詳しく解説し、その特徴や対処法についてご紹介します。
1. 焦燥感とは?その影響
焦燥感とは
焦燥感は、何かに対する漠然とした不安や緊張が高まり、落ち着きを失う状態です。手足をそわそわと動かしたり、物事に集中できなくなったりすることが特徴です。
精神面への影響
焦燥感が強いと、以下のような精神的影響が見られることがあります。
・集中力の低下
注意力が散漫になり、業務や勉強に支障をきたします。
・対人関係の悪化
些細なことでイライラしやすくなり、人間関係のトラブルにつながることがあります。
・衝動的な行動
感情のコントロールが難しくなり、衝動的な発言や行動をとってしまうリスクが高まります。
身体面への影響
また、焦燥感が続くことで身体にも影響が現れることがあります。
・動悸や息切れ
交感神経が優位になることで、心拍数が上がりやすくなります。
・胃腸の不調
吐き気や胃痛などの消化器系の不調が現れることがあります。
・睡眠障害
焦燥感が夜間も続くと、なかなか寝つけなかったり、途中で目が覚めてしまったりします。
2. 焦燥感が目立つ精神疾患4つ
(1) 不安障害
不安障害は、強い不安が続くことで生活に支障をきたす精神疾患です。特に、不安や緊張が持続することで焦燥感が目立つことがあります。
主な不安障害の種類
・社会不安障害
人前で話したり、対人場面で強い不安を感じます。
・パニック障害
突然の強い恐怖や動悸、息切れなどの発作を繰り返します。
・全般性不安障害
日常生活のあらゆる場面で慢性的な不安を感じます。
・強迫性障害
不合理な考えや行為が繰り返されることで、不安が増します。
対処法
・薬物療法
抗うつ薬(SSRI)や抗不安薬が用いられます。
・認知行動療法(CBT)
不安の原因となる思考パターンを見直し、焦燥感を和らげる方法を学びます。
・呼吸法やリラクゼーション
深呼吸や瞑想を取り入れることで交感神経の働きを抑え、リラックスを促します。
(2) うつ病
うつ病は、抑うつ気分や興味の喪失が特徴の精神疾患ですが、不安が強くなることで焦燥感が目立つこともあります。特に、激越(げきえつ)うつ病と呼ばれるタイプでは、強い焦燥感や落ち着きのなさが顕著です。
うつ病での焦燥感の特徴
・休養が取れない
焦燥感が続くと、休もうとしてもリラックスできません。
・反芻思考(はんすうしこう)
過去の失敗や不安について何度も考えてしまい、さらに焦燥感が悪化します。
対処法
・抗うつ薬
セロトニンを増やすSSRIやSNRIが有効です。
・休養
無理に活動しようとせず、十分な休息を取ることが重要です。
・気分転換
軽い散歩や趣味の時間を持つことで、脳の緊張を和らげます。
(3) 双極性障害
双極性障害は、うつ状態と躁状態を繰り返す精神疾患です。特に、混合状態と呼ばれる、うつと躁の症状が同時に現れる時に焦燥感が強くなります。
双極性障害での焦燥感の特徴
・過活動と不安の同居
エネルギーが高まる一方で、不安や焦燥感も増します。
・衝動的行動
判断力が低下し、無計画な行動を取ってしまうことがあります。
対処法
・気分安定薬
リチウムやバルプロ酸ナトリウムが使用されます。
・休養
自分の状態を理解し、無理をせず休むことが重要です。
・医療機関のサポート
症状が重い場合は入院治療も検討されます。
(4) ADHD(注意欠如多動症)
ADHDは、生まれつきの脳の特性により注意力や衝動のコントロールが難しくなる発達障害です。特にストレスがかかったときに焦燥感が強まります。
ADHDでの焦燥感の特徴
・落ち着きのなさ
じっとしていることが難しく、常にそわそわします。
・感情の起伏
小さなことでイライラしたり、怒りっぽくなったりします。
対処法
・薬物療法
メチルフェニデートやアトモキセチンが処方されることがあります。
・環境調整
集中しやすい環境を整え、注意をそらしにくくします。
・行動療法
衝動を抑える練習や、感情をコントロールする方法を学びます。
まとめ
焦燥感は、精神疾患の一症状として現れることがあり、その背景を理解して適切に対処することが重要です。今回ご紹介した精神疾患は以下の4つです。
(1)不安障害
(2)うつ病
(3)双極性障害
(4)ADHD
焦燥感が続いてつらいと感じたら、無理をせず早めに専門医に相談しましょう。適切な治療とサポートを受けることで、より安定した日常を取り戻すことができます。