家族がうつ病なのに病院に行かない

家族がうつ病なのに病院に行かないときの対処法

はじめに

家族がうつ病の可能性があるにもかかわらず病院に行かない場合、どう対応すべきか悩む人は多いでしょう。うつ病は脳の不調が引き起こす病気であり、主に脳内物質セロトニンの不足が原因とされています。治療には休養、薬物療法、精神療法の3つが重要です。

しかし、本人が病気を認めたがらない、受診への不安があるといった理由で病院へ行くことを拒むケースは少なくありません。そのまま放置すると症状が悪化し、社会生活への影響が深刻化する可能性もあります。本記事では、家族が受診を拒む理由とその影響、そして効果的な対処法について詳しく解説します。

うつ病の主な治療法

うつ病の治療法には以下の3つが挙げられます。

1. 休養

ストレスから離れ、脳をしっかり休ませることが基本となります。仕事をしている場合、数カ月の休職が必要になることもあります。

2. 薬物療法

主にSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬を服用し、症状の緩和を図ります。必要に応じて睡眠薬などの補助薬が処方されることもあります。

3. 精神療法

ストレスへの対処法の見直しや、考え方の癖を調整することを目的とした療法です。認知行動療法(CBT)などが代表的です。

家族が受診を拒む理由

家族がうつ病の症状を抱えながら病院に行きたがらない理由は、大きく3つに分けられます。

1. 受診や精神疾患への葛藤

本人が自分の状態を認識していたとしても、病気と認めたくない気持ちや診断への不安から受診を拒否することがあります。また、症状がゆっくり進行すると、自分の状態が異常だと気づきにくくなり、病識を欠くこともあります。

2. 社会的・経済的な要因

うつ病と診断されることで職場や家族に偏見を持たれるのではないかと恐れるケースもあります。また、休職による収入の減少を懸念し、受診をためらうこともあります。

3. うつ病による思考の変化

病気が進行すると、思考が硬直化し、周囲の助言を受け入れにくくなります。「うつ病は甘えだ」と考えている人ほど、受診を強く拒むことがあります。

受診しない場合の影響

うつ病を放置すると、以下のような深刻な影響が出る可能性があります。

1. 社会生活の困難

仕事のパフォーマンスが低下し、進行すると日常生活にも支障をきたします。

2. 症状の慢性化

治療を始めても、症状が長期化しやすくなります。結果として、回復に時間がかかることが多くなります。

3. 極端な行動のリスク

否定的な思考に支配されると、自傷行為などのリスクが高まります。

4. 離職のリスク

無断欠勤を繰り返すことで職を失う可能性があります。社会保険に加入している場合、傷病手当金を受け取ることができますが、受診しないと申請できません。

家族が受診を拒む場合の対処法

家族が受診を拒むとき、無理に説得しようとすると逆効果になることがあります。以下のような対応を心掛けましょう。

1. 本人が話しやすい環境を作る

まずは本人が安心できる環境を整え、無理に受診を促さないようにします。感情的にならず、冷静に対応することが大切です。

2. 困り事から受診につなげる

うつ病とは認めたがらなくても、だるさや不眠といった不調は自覚していることが多いです。そのため、「体調が悪いから一度病院で相談してみたら?」と声をかけるのが有効です。

3. 家族自身の健康を守る

うつ病の家族を支えることは、精神的にも負担が大きくなります。共倒れにならないよう、家族自身もストレス対策を行うことが重要です。

まとめ

うつ病の家族が受診を拒むとき、早めに対応することが重要です。受診しない理由を理解し、本人が話しやすい環境を作ることで、少しずつ受診につなげることが可能になります。無理に説得しようとせず、体調不良などからアプローチするのが効果的です。

また、家族が疲弊しないよう、自身のメンタルケアも忘れずに行いましょう。周囲の支えがあってこそ、本人も回復に向かうことができるのです。