はじめに
うつ病や適応障害は適切な治療を受けることで多くの場合、症状が改善し、最終的には薬を使用しなくても安定した状態を保つことが可能です。しかし、完治したと思っても「再発」というリスクが残ることがあります。再発を防ぐためには、日常生活の工夫やセルフケアが非常に重要です。
本記事では、うつ病・適応障害の再発を防ぐための3つのコツについて解説します。
再発を防ぐコツ① 日頃のストレス・疲労対策
うつ病や適応障害の発症には、ストレスや疲労が大きく関与しています。再発も同じく、ストレスや疲労が引き金になることが多いため、日頃からそれらを溜め込まない工夫が必要です。
ストレス対策
- ストレスをなるべく溜めない:仕事や人間関係においてストレスを感じやすい状況を見極め、負担を減らす工夫をしましょう。
- こまめに発散する:趣味の時間を持つ、軽い運動をする、リラックスできる環境を整えるなど、ストレスを発散する習慣を身につけることが重要です。
- ストレス耐性を高める:認知行動療法などを活用し、ストレスを受け流す考え方を養うことも有効です。
疲労対策
- 疲れを溜めない:長時間労働を避け、適度に休息を取ることが重要です。精神的な負担を減らすために、リラックスできる時間を意識的に作るようにしましょう。
- こまめに休息を取る:質の良い睡眠を確保する、適度に休憩を挟む、休日にしっかりと休むなど、疲労をためない習慣を身につけることが大切です。
- 疲労耐性を高める:適度な運動を取り入れることで、体力をつけることができます。体力が向上すると、疲労を感じにくくなるため、再発予防に役立ちます。
また、ストレスや疲労対策と合わせて、環境の見直しを行うことも効果的です。
- 環境の調整:ストレスを感じにくい環境を選ぶとともに、やりがいを持てる環境を整えることも大切です。
- 対人関係の調整:必要な場面では適切に意思表示をする「アサーション」を学ぶことで、対人ストレスを軽減できます。また、相性の良い人と付き合うことも重要です。
- 考え方の調整:自分を過度に責めず、柔軟な思考を持つことで、心の負担を減らすことができます。
再発を防ぐコツ② 「自分の前ぶれ」を知る
うつ病や適応障害が再発する前には、多くの場合、特定の前ぶれ症状が現れます。この前ぶれを把握することで、再発を未然に防ぐことが可能です。
前ぶれを知る方法
- 過去の不調を振り返る:以前にうつ症状が出たときのことを思い出し、本格的に悪化する前の段階でどのような変化があったかを整理しましょう。
- 共通する症状を特定する:複数回の経験を比較し、初期段階で共通して現れる症状を特定することで、より早い段階で気づくことができます。
代表的な前ぶれ症状
- 睡眠の変化:不眠や眠りの浅さ、寝つきの悪さなど。
- 精神的な変化:不安感が強くなる、落ち着かない、リラックスできないなど。
- 身体的な変化:吐き気やめまいなどの身体症状が現れることもあります。
再発を防ぐコツ③ 前ぶれが出たら早めに対処する
前ぶれを知るだけでなく、それを察知した際に素早く適切な対応を取ることが重要です。
早めの休息を取る
前ぶれを感じたら、まずは休むことが最優先です。早い段階でしっかりと休息を取ることで、症状の悪化を防げる場合があります。具体的には、
- 1日〜数日しっかり休む
- 仕事や家事の負担を一時的に軽減する
- リラックスできる時間を意識的に作る
早めに医療機関を受診する
もし休息を取っても症状が改善しない場合は、早めに医療機関を受診することが重要です。
再発してしまった場合の対応
再発した場合、初回発症時とは異なり、以下のような有利な点があります。
- 早めに受診できる:前ぶれを把握しているため、早い段階で適切な治療を受けることが可能です。
- 合う薬が分かっている:以前の治療経験があるため、自分に合う薬を早い段階で選択できます。
- ストレス対処法を身につけている:うつ病・適応障害の経験を活かし、ストレスの管理や適切なセルフケアを実践できます。
まとめ
うつ病・適応障害は、適切な治療によって多くの場合、薬を使わずに安定した状態を維持することができます。しかし、再発のリスクがあるため、日常的なセルフケアが欠かせません。
- 日頃からストレスや疲労を溜め込まない
- 自分の前ぶれを知り、早めに気づく
- 前ぶれを感じたら迅速に休息し、必要なら受診する
これらの対策を実践することで、うつ病・適応障害の再発を防ぎ、安定した生活を送ることができます。再発を完全に防ぐことは難しいですが、適切な対応を取ることで悪化を防ぎ、より良い状態を維持することが可能です。