こだわることを選ぶ 【ASDセルフケア】

こだわることを選ぶASD(自閉スペクトラム症)の「こだわり」と向き合う方法。
現代社会では、さまざまな人がそれぞれの価値観や考え方を持ちながら生活しています。
その中で、発達障害の一つであるASD(自閉スペクトラム症)の方々は、特に対人関係において困難を感じることが少なくありません。

ASDの特徴の一つに「こだわり」があります。
この「こだわり」は、時に強みとして活かされる一方で、人間関係のトラブルの原因にもなります。

本記事では、ASDの「こだわり」に焦点を当て、それがどのような場面で問題になりやすいのか、また、こだわりをどのように選び、どのように活かしていくのかを解説していきます。

ASD(自閉スペクトラム症)とは?

ASD(Autism Spectrum Disorder)とは、発達障害の一種であり、幼少期から対人関係の苦手さやこだわりの強さが続く特徴があります。

ASDの特徴
ASDの主な特徴として、以下の点が挙げられます。

対人関係の苦手さ
 - 空気を読むことが難しい
 - 暗黙のルールを理解しにくい
 - 相手の気持ちを察することが難しい

こだわりの強さ
 - いつも決まったルールや手順に従おうとする
 - 変化に対応することが難しい
 - 特定の興味や分野に強い集中力を発揮する

これらの特徴は、ASDの方が持つ「脳の特性」によるものであり、本人の意思で簡単に変えられるものではありません。
しかし、この特性を理解し、適切な方法で活かすことができれば、強みとして発揮することも可能です。

こだわりが問題になる場面とは?

ASDの方が持つ「こだわり」は、単なる個性ではなく、時に対人関係で大きな問題を引き起こすことがあります。
特に「自分のルールを相手に押し付けてしまう」ときにトラブルが発生しやすくなります。

こだわりが対人関係の問題を引き起こす具体例
家庭内での問題(夫婦・親子関係)
 - 夫が「家事はこうあるべきだ」と自分のルールを妻に押し付ける
 - ルールが守られないと怒りを爆発させ、パートナーが精神的に追い詰められる(カサンドラ症候群のリスク)

職場での問題(上司・部下関係)
 - 上司が自分のやり方に固執し、部下の自主性を尊重しない
 - 部下がプレッシャーを感じ、適応障害を引き起こす可能性がある

議論・話し合いの場での問題
 - 自分の意見が正しいと信じ、相手の意見を受け入れず、延々と主張し続ける
 - 相手が疲弊し、建設的な話し合いが成立しなくなる

これらの問題の共通点は、「自分のこだわりを他者に強要してしまうこと」です。
こだわりが暴力性を帯びてしまうと、人間関係に悪影響を与え、最終的には自分自身も孤立してしまう可能性があります。

こだわりを「選ぶ」ことの大切さ

では、ASDの方が自分のこだわりをどのようにコントロールすれば良いのでしょうか?
重要なのは、「こだわることを選ぶ」という意識を持つことです。

こだわりの方向性を見極める
こだわりには、「相手にとってプラスになるこだわり」と「相手にとってマイナスになるこだわり」の2種類があります。

✅ 相手にとってプラスになるこだわり
職人やアスリートのように、技術を磨くためのこだわり
自分の能力向上につながるこだわり
他者を助けることにつながるこだわり

❌ 相手にとってマイナスになるこだわり
他人に自分のルールを押し付けるこだわり
相手の意見を受け入れず、自分の主張だけを貫くこだわり
変化を拒み、柔軟な対応ができなくなるこだわり

こだわりを持つこと自体は決して悪いことではありません。
しかし、そのこだわりが「自分の利益だけを優先するもの」になっていないかを見極めることが大切です。

こだわりを上手に活かすための方法
①「こだわる方向」を慎重に選ぶ
こだわりを持つ前に、以下の2つの視点で考えてみましょう。

・そのこだわりは自分だけでなく、相手にもプラスになるか?
・そのこだわりが相手に負担をかけていないか?

これらをチェックすることで、自分にとっても周囲にとっても有益なこだわりを選ぶことができます。

②「人は人、自分は自分」という意識を持つ
他者には他者の考え方やルールがあります。
自分のルールを押し付けず、相手の考えを尊重することを意識しましょう。

③ 柔軟な対応を心がける
どんなに強いこだわりを持っていても、時には臨機応変な対応が求められます。
「絶対にこの方法でなければならない」と考えず、状況に応じた柔軟性を持つことが重要です。

まとめ

こだわりは選び方次第で武器にもなる。
ASDの方にとって「こだわり」は、大きな強みになることもあれば、対人関係のトラブルの原因にもなります。

✅ こだわる方向を慎重に選ぶ
✅ 自分のルールを押し付けない
✅ 相手にとってもプラスになるこだわりを持つ

この3つを意識することで、こだわりをポジティブな形で活かし、自分らしく生きることができるでしょう。
こだわることを選び、強みとして活かしていくことを意識してみましょう!