「うつ病」で休職になったとき

うつ病により休職を余儀なくされた方に向けて、回復に向けたポイントや注意点を詳しくお伝えしていきます。
うつ病の治療は時間がかかることもありますが、適切な治療と休養を行うことで、少しずつ回復していくことが可能です。
本記事では、うつ病の特徴と回復のための大切なポイントについて詳しく解説していきます。

うつ病と適応障害の違いとは?
「うつ」と言われるものには、主に「うつ病」「適応障害」があります。
この二つは似ている部分もありますが、治療や対策の方向性が異なります。

特に「うつ病」は、ストレスに対する反応というよりも、「脳の不調」によるものと考えられています。
脳内の神経伝達物質である「セロトニン」が不足することによって、気分の落ち込みや意欲の低下が生じるのが特徴です。

一方で、適応障害は特定のストレス要因に対して心が過敏に反応してしまうことで発症するものです。
そのため、適応障害の場合はストレス環境を調整することで回復しやすくなりますが、うつ病はそれだけでは回復が難しく、適切な治療と休養が必要になります。

うつ病の治療で重要なこと

うつ病の治療では、特に以下の二つが重要なポイントになります。

  1. 薬物療法の重要性
    うつ病の大きな原因の一つとして、セロトニンの不足が挙げられます。
    そのため、抗うつ薬などの薬物療法が重要になります。
    医師の指導のもと、適切な薬を継続的に服用することが大切です。

薬に対する不安を感じる方もいるかもしれませんが、うつ病の治療において薬は「脳の調子を整えるためのサポート」となります。
焦らずに、主治医と相談しながら、自分に合った薬を見つけていきましょう。

  1. 休養とリハビリのバランス
    うつ病の治療では、しっかりと休養をとることが重要です。
    しかし、うつ病の方は「休むこと」に対して罪悪感を感じたり、自分を責めてしまうことが多いため、なかなか休養がとれない場合があります。

ただし、脳の不調を回復させるためには、十分な休養が必要です。
休むことを「治療の一環」と考え、焦らずに心と体を休めることが大切です。

また、回復の過程では「リハビリ」も重要になります。
うつ病の方は適応障害の方に比べて、活動量を増やしていくことが難しい場合があります。
そのため、無理のない範囲で少しずつ体を動かし、日常生活に慣れていくことが求められます。

うつ病の治療で重要なこと

  1. 前期(休養期)——しっかりと休むことが最優先
    うつ病の回復において、最初のステップは「休養をしっかりとること」です。

しかし、休養をとることに対して不安を感じる方や、罪悪感を持つ方も多いでしょう。
「周りに迷惑をかけているのではないか」「早く復帰しないといけない」と思うかもしれませんが、まずは「脳を休ませることが治療になる」と理解し、しっかりと休むことが大切です。

また、この時期には「何もしないこと」が治療につながります。
考えすぎたり、不安になったりしてしまう場合は、軽い読書や音楽を聴くなど、気持ちが落ち着くことをして過ごすのも良いでしょう。

なお、うつ病の方は眠気が強くなることがありますが、寝すぎてしまっても問題ありません。
しっかりと体と脳を休めることを最優先にしましょう。

  1. 中期(回復期)——少しずつ活動を増やしていく
    休養によって少しずつ脳の調子が回復してくると、「活動を増やす」という段階に移ります。
    ただし、うつ病の回復には個人差があり、焦って無理をするとかえって悪化してしまうこともあります。

この時期は、「少しずつできることを増やしていく」という意識が大切です。
たとえば、短時間の散歩を取り入れたり、家の中で簡単なストレッチをするなど、小さなことから始めてみましょう。

また、薬の調整が必要な場合もあるため、主治医と相談しながら進めることが重要です。

もし、なかなか活動を増やせない場合は「リワークプログラム(復職支援プログラム)」の利用も検討してみると良いでしょう。
リワークプログラムでは、専門家のサポートを受けながら、段階的に社会復帰を目指すことができます。

  1. 後期(復職準備期)——生活のリズムを整える
    前期・中期でしっかりと休養し、リハビリを続けていくと、徐々に脳の調子が戻ってきます。この段階では、生活リズムを整え、職場復帰に向けた準備を始めていきましょう。

うつ病は「環境要因」とも関係している場合があるため、復職後のストレス対策や職場環境の調整も考えることが大切です。
場合によっては、働き方の見直しや勤務時間の調整を相談するのも良いでしょう。

まとめ

焦らず、じっくり回復を目指しましょう。
うつ病の治療では、休養とリハビリのバランスが非常に重要です。
適応障害と比べて「脳の不調」が大きな要因となるため、焦らず、じっくりと回復に向けたステップを踏んでいくことが大切になります。

特に、回復には時間がかかることもありますが、「今は治療のために必要な時間」と考え、無理せず過ごしていきましょう。
適切な治療と休養を続けていけば、少しずつですが必ず回復に向かいます。

うつ病で休職されている方が、少しでも安心して過ごせるよう、本記事がお役に立てば幸いです。