10のサインで職場のうつ病をチェック!

はじめに

うつ病は、まさに生きる力が尽きた状態とも言えるでしょう。
誰でも一つくらいの悩みであれば乗り越えられる力を持っていますが、悩みが続いたり複数の問題が重なると、そのエネルギーは消耗されていきます。徐々に生きる力を失い、それを回復できないままでいると、最終的にうつ病を発症してしまうのです。

「ただの疲れだろう」「怠けているだけかな」と思っているうちに、適切な対処をしないと、やがて深刻な事態へと発展します。
うつ病は突然現れるものではなく、無理な生活習慣が蓄積された結果として現れる病気です。

職場の悩みの例としては、過重労働や人間関係のストレスが挙げられますが、これに加えて家庭や個人的な問題が重なると、心の限界を超えてしまいます。かつてはうつ病になりやすい性格が注目されていましたが、現在では誰にでも起こり得る病気とされています。

特に、責任感の強い人ほど無理をしやすく、うつ病にかかりやすい傾向があり、自分でもその発症に気づかないことが多いです。ですから、周囲の人が同僚の変化に気づいてあげることが非常に重要です。

職場で見られるうつ病の10の兆候

ここでは、職場で見られるうつ病の10の兆候を紹介しましょう。

1.怖い表情

心の状態は顔に表れます。うつ病になると、顔つきが変わることがよくあります。多くの場合、表情が険しくなり、周囲から怒っているように見えることがあります。無表情や疲れ切った表情になる人もいます。もちろん、嫌なことがあれば誰でも表情が暗くなることはありますが、それが2週間以上続く場合はうつ病の可能性があります。

2.ミスが増える

うつ病は脳の機能が低下した状態です。記憶力や集中力が落ち、仕事でケアレスミスが増えます。入力ミスやスケジュールの間違いなど、以前はあまり見られなかったようなミスが目立つようになります。

3.ぼーっとしている

仕事に対する意欲や関心が薄れるため、作業中に手が止まり、ぼんやりしていることがあります。疲れ切っているように見えることもあれば、怠けているように誤解されることもあります。

4.イライラしている

うつ病というと元気がないイメージを持たれるかもしれませんが、情緒が不安定になる人もいます。無理をして働いていることで、職場でイライラしやすくなり、些細なことで怒ったり、口調がきつくなることがあります。

5.落ち着きがない

うつ病の代表的な症状の一つに不安があります。仕事中も不安が強く、落ち着きがなくなり、頻繁に席を立つようになります。自律神経の乱れから、喉の渇きや頻尿も現れ、やたらと飲み物を飲んだり、トイレに行くことが増えます。

6.会話が少なくなる

人との関わりが苦痛に感じられるようになり、人間関係に消極的になります。

以前は会議でよく発言していた人が口数が減り、周囲には静かになったように見えます。

また、付き合いも悪くなり、誘いを断ることが増えていくでしょう。

7.ネガティブな発言が増える

うつ病の症状として、自分を責める「自責感」を抱く人がいます。

加えて、「自分には価値がない」と感じる「無価値観」を持つ場合もあります。

そのため、「自分が悪い」と過度に反省したり謝ったり、能力がないといった自信のないネガティブな発言が目立つようになります。

8.飲酒や喫煙が増える

タバコやアルコールは一時的にうつの気分を和らげる効果があります。

以前はタバコを吸わなかった人が、休憩中に吸い始めたり、前日に飲みすぎて酒臭いことが増える場合は、うつ病の兆候かもしれません。

特に、アルコール依存症の多くは、うつ病が背景にあります。

タバコやお酒が苦手な人は、代わりに甘いものを過剰に摂取することもあります。甘いものも一時的に気分を和らげる作用があるためです。

9.体重が減る

食欲が減退し、徐々に体重が落ちていきます。

胃腸の不調かと思って内科を受診しても、特に異常は見つかりません。

また、下痢や便秘を繰り返す人もいます。

内科的に問題がないのに体重が減る場合は、うつ病を疑ってみましょう。

10.遅刻や欠勤が増加する

うつ病の影響で朝の倦怠感が強くなり、ベッドから起きられなくなります。

無断で遅刻や欠勤が増えるようなら、うつ病の可能性が高いサインです。

叱責する前に、まずはその人の健康状態を確認することが大切です。

以上、職場で見られるうつ病の10の兆候について紹介しました。

まとめ

現在、従業員が50人以上いる職場では、年に一度のストレスチェックが行われています。

このチェックには、うつ病に関連する質問項目も含まれています。

「一応受けたけど、結果は確認していない」という人も少なくないようですが、これは職場でうつ病を早期に発見するための有効な機会です。

職場にうつ病の疑いがある人がいれば、産業医カウンセラーに相談することも一つの方法です。

精神科への受診に抵抗を感じる人も多いため、まずは産業医やカウンセラーを通じて、病気の可能性を伝えてもらうのが良いでしょう。

効率重視の職場環境が、うつ病の発症を増やしている現状があります。

うつ病を予防するためには、職場で支え合う意識を持つことが重要です。

互いに気にかけ合う雰囲気があれば、仲間のうつ病に早期に気付き、大きな問題になる前に対処できるでしょう。