「ASD生活に現れる特徴5選」
まず、ASDの特徴について復習しましょう。
ASDには、コミュニケーション、想像力やこだわり、社会性の特徴が挙げられます。これらの特徴が細かく分かれ、話し方や生活上の困りごととして現れることがあります。さらに、感覚過敏や鈍麻、シングルフォーカス、セントラルコヒーレンスなどの特徴を併せ持つ場合もあります。これらの特徴の度合いは個人差があり、一人ひとり異なります。
困難が多い場合、環境を「構造化」することで状況が改善することがあります。構造化とは、ASDの方に向けた教育法で、特定の場面の意味を理解しやすくすることで、その人が能力を発揮しやすくなるという方法です。例えば、文章と図の両方を使って説明することで理解を助け、それによって取り組みやすくなります。具体的には、「物理的構造化」「時間の構造化」「活動の構造化」「言語環境の構造化」の4つがあります。物理的構造化は、たとえばパーティションで空間を区切ることで役割を視覚的に明確にする方法です。時間の構造化はスケジュールを視覚化することを指します。活動の構造化は、時間の構造化をさらに細かくし、何をどのように進めて、どのタイミングで完了するかを明示することです。言語環境の構造化は、簡潔で具体的、肯定的な表現を使って指示に統一感を持たせることです。
ASD生活で見られる特徴を5つ
1つ目は「いくら寝ても寝不足に感じる」ことです。
発達障害を持つ方の約60%がこの傾向があるとされ、睡眠が浅くなりやすい傾向があります。睡眠時間を多く取っても質が悪いため、朝に疲れが取れていないと感じ、日中に眠気が襲ってくることがあります。
2つ目は「食事のルーティーン化」です。
約40%の人がこの傾向を持つと言われ、こだわりの強さや社会性の問題が原因です。こだわりが強い人は、毎日のメニューが決まっていないと不安を感じることがあります。また、社会性の問題から、バランスの取れた食事が難しく、食べたいものに偏った食生活になることもあります。
3つ目は「一人の時間が好き」という点です。
約70%の人がこの傾向を持ち、ASDの人は細部に強く意識が向くため、独特の趣味や世界観を持ち、他人と共有することが難しいと感じることがあります。
4つ目は「賑やかな場所に行けない」ことです。
約50%の人がこの傾向を持ち、聴覚情報処理障害が関与している場合が多いです。この障害があると、すべての音が同じレベルで耳に入ってくるため、カフェなどでの会話がうまく聞き取れず、騒音に圧倒されることがあります。
5つ目は「不安を感じることが多い」ことです。
約60%の人に見られ、シングルフォーカスや想像力の欠如が原因です。シングルフォーカスとは、一部分に強く意識が向くことで、例えば「コーヒーを飲むと心拍数が上がる」という情報の一部に過剰に反応してしまい、不安になることがあります。さらに、他の選択肢が想像できないため、同じ行動を続けなければならないと考えてしまうこともあります。 以上、ASD生活でよく見られる「いくら寝ても寝不足」「食事のルーチン化」「一人の時間が好き」「賑やかな場所に行けない」「不安を感じることが多い」という5つの特徴を紹介しました。