BUNとクレアチニンの重要性について
今回は「BUN(血中尿素窒素)」と「クレアチニン」の重要性について説明していきたいと思います。この2つは主に腎臓機能が正常であるかを示す重要な指標であり、血液検査によって簡単に測定できます。
腎臓の働きとは?

そもそも腎臓は、体内に存在する老廃物や毒素を尿として排出する役割を持っています。これは、人が生きていく上で欠かせない重要な機能です。それだけではなく、腎臓は以下のような重要な役割も担っています。
- 血圧の調整
- 水分・電解質のバランス調整
- 赤血球産生を促進する造血因子の分泌
このように、腎臓は非常に多くの働きを持つ重要な臓器です。そのため、定期的に腎機能の状態を評価し、障害の早期発見に努めることが必要です。
腎機能評価の重要な指標
腎臓を評価する方法としては、BUNやクレアチニンの値だけでなく、尿中のタンパク量や超音波検査の結果など複数の指標があります。しかし、入院患者の血液検査で日常的に測定されるBUNやクレアチニンの値を確認することで、腎機能の異常をいち早く発見することができます。そのため、看護師もこれらの正常値や意味を理解しておくことが大切です。
BUN(血中尿素窒素)とは?
まず、BUN(尿素窒素)について説明します。BUNとは、血液中の尿素を窒素成分として表したものです。食事から摂取したタンパク質は、体内で分解・吸収される際に代謝産物としてアンモニアを発生します。このアンモニアは肝臓で尿素に変換され、血液を介して腎臓に運ばれ、糸球体で濾過されて尿として排出されます。
しかし、腎機能が低下すると糸球体の濾過機能も低下し、尿素の排出が阻害されます。その結果、血液中の尿素窒素の濃度が上昇します。このため、BUNの値は腎機能障害の指標として用いられることが多いのです。正常値は8〜20mg/dL程度とされ、これを超える数値が認められた場合は、腎機能障害が疑われます。

BUNが上昇する原因
ただし、BUNは腎機能障害だけで上昇するわけではありません。例えば、以下の原因でも上昇します。
- タンパク質摂取量の増加
タンパク質が多く代謝されると、その分尿素窒素も増加します。 - 脱水
- 上部消化管出血
- 心不全
このように、BUNは腎機能以外にもさまざまな要因で数値が変動します。そのため、BUNの値だけで腎機能を評価するのは不正確です。
クレアチニンとは?

次に、クレアチニンについて説明します。クレアチニンは、筋肉を動かすエネルギーが消費された後に生じる代謝産物です。正常値は男女で若干の差がありますが、1mg/dL以上であれば異常値と考えられます。
クレアチンは、肝臓でアミノ酸から産生され、筋肉に取り込まれた後、エネルギー源として利用されます。そして、その後クレアチニンに代謝され、血液を介して腎臓に運ばれ、尿として排出されます。クレアチニンは尿以外では排出されないため、腎機能が低下すると排出が阻害され、血中濃度が上昇します。
クレアチニンの特徴
クレアチニンは一定の速度で体外に排出されるため、血中濃度は腎臓の糸球体濾過能力を反映します。そのため、BUNとは異なり、他の要因による影響が少なく、腎機能の状態をより正確に反映する指標と言えます。
BUN/クレアチニン比について
BUNとクレアチニンの値を組み合わせて評価する方法にBUN/クレアチニン比があります。この比率は腎機能評価の補助指標として活用され、正常値は10前後です。
- BUN/クレアチニン比が高い場合
BUNの上昇が原因であることが多く、脱水や上部消化管出血など腎臓以外の要因が考えられます。 - BUN/クレアチニン比が低い場合
尿素窒素の産生量が少ない場合や、尿素の再吸収が阻害されている場合が考えられます。
このように、BUN/クレアチニン比を確認することで、BUNやクレアチニンの異常が腎臓に起因するものか、他の要因によるものかを評価できます。
まとめ
腎機能を評価する方法として、BUNとクレアチニンは非常に重要な指標です。日々の血液検査結果を確認することで、腎機能障害を早期に発見することが可能になります。また、BUNやクレアチニンに異常が認められた場合、その原因を明確にすることも大切です。
看護師として患者さんのデータをしっかりと確認し、腎機能の状態を把握することで、より質の高いケアを提供できるようになります。腎機能障害の原因や評価方法についてはさらに深い内容がありますので、関心のある方は別の解説もぜひご覧ください。