ASDとADHDがある人の日常生活に関する困りごと対策

今回は、ASDやADHDなどの発達障害がある方が、日常生活や家事において直面する困りごとと、その改善策についてお話しします。健康管理についても触れますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。

完璧を目指さない

 ASDの傾向がある方は、自分で決めたルールに強くこだわることがあり、それが結果として自身を苦しめてしまうことがあります。この影響は家事にも及ぶことがあり、日々の家事を効率的にこなすことが難しくなることがあります。特に、家事を完璧に行おうとするあまり、進行が滞りがちです。例えば、タオルやシーツを毎日洗う、トイレを毎日掃除するなどのルールを厳格に守ろうとすると、他の家事がおろそかになり、体調を崩したり、自己嫌悪に陥ったりすることもあります。家事がうまく進まない、終わった後にひどく疲れていると感じる場合、やり方にこだわりすぎている可能性があります。6~7割程度できたらよしとするなど、考え方を少し変えるだけで楽になるはずです。家事をきちんとこなそうとする姿勢は素晴らしいですが、自分を追い詰めすぎないように心がけましょう。

改善策

1. 手順やルールは最小限に
洗濯や掃除の手順をできるだけ簡略化し、アイロンが必要なものはクリーニングを利用するか、畳まずにハンガー収納にするなど、手間を減らす工夫をしましょう。

2. 家族に手伝いを頼む
完璧を求めず、夫や子どもに手伝いをお願いしましょう。仕上がりに対しては文句を言わないことが大切です。

3. 1日に行う家事の量を減らす
トイレや洗面台の掃除は曜日ごとに分けるか、週に1回程度に減らしましょう。

4.便利な家電を利用する
食器洗浄乾燥機や掃除ロボットなどの便利な生活家電を活用して、家事の負担を減らしましょう。

5. ハウスキーピングを利用する
経済的に余裕がある場合は、家事代行サービスを利用することも検討してみましょう。

家事の負担を減らし、体を休めたり、家族との時間を大切にすることで、自分自身にも家族にも良い影響を与えることができます。

苦手な家事はハードルを下げる

 ADHDの方は、同じことを繰り返すのが苦手で、単調な家事に対して根気が続かないことがあります。また、短期記憶に難があるため、物忘れが多く、複数のことを同時に進めるのも難しい場合があります。その結果、家事が溜まってしまい、家の中が混乱することがあります。家事を無理にこなそうとせず、自分の生活スタイルに合わせたスケジュールやルールを決めることが大切です。

掃除を楽にする方法

1. すぐに使える道具を用意する
使い捨てシートやハンディーモップなど、手軽に使える掃除道具を常備しましょう。

2. 短時間でできることをする
アラームをセットして5~10分間、部屋の一部だけを掃除するなど、時間を区切って取り組みましょう。

3. 「ながら家事」を取り入れる
歯を磨きながら洗面所を少し片付けるなど、他の作業と組み合わせて家事を進める工夫をしましょう。

洗濯を楽にする方法

1. 乾燥機を活用する
乾燥は乾燥機を使うことで手間を減らしましょう。

2. 洗濯を溜め込まない
洗濯する曜日を決めて定期的に行いましょう。

3. 手入れが簡単な衣類を選ぶ
アイロンが不要な素材や乾燥機にかけられる衣類を選ぶことで、手間を軽減しましょう。

調理を楽にする方法

1. 冷凍食品や市販の総菜を活用する
全てを手作りする必要はありません。カット野菜や冷凍食品を活用して、調理の手間を省きましょう。

2. 手抜きもOKとする
おかずがワンパターンでも気にせず、手の込んだ料理は市販のものを活用しましょう。

3. 1週間の献立を決める
主菜を曜日ごとに決め、まとめて買い物をしておくことで調理の負担を減らせます。

家事のやり方に絶対的な正解はありません。自分にとって楽で簡単な方法を見つけましょう。発達障害のある方は疲れやすいため、過労にならないよう、しっかりと睡眠時間を確保することも重要です。

タバコやお酒、ゲームなどをやめるために

 ADHDの方は、タバコやお酒、ゲームなど、身体に良くないと分かっていても、目先の欲求を抑えることが難しいことがあります。このため、健康を害したり無駄遣いをしてしまったりすることがあります。健康のため、また無駄遣いを防ぐためにも、これらの習慣を改める努力が必要ですが、ADHDの方にとっては、地道な努力を続けることが苦手です。衝動的に楽しみを優先してしまい、結果として睡眠不足になることも少なくありません。年齢を重ねるにつれ、健康上の問題が心配になるため、医師の助けを借りたり、家族の協力を得たりしながら、無理なく続けられる方法を探しましょう。また、目標を設定し、達成した際にスイーツなどのご褒美を用意すると、モチベーションが維持しやすくなります。ゲームなどに没頭しすぎて睡眠不足になる場合は、アラームを設定して時間を制限したり、プレイ時間を休日などに限定するのが効果的です。

衝動買いや無駄遣いを防ぐ

ADHDの衝動性は、時に金銭問題を引き起こすことがあります。目先の欲求を満たすために、計画性なく買い物をしてしまうことがあるからです。

よくあるケース

・ゲームに課金しすぎてしまった
・ネットショッピングで衝動的に服を買いすぎてしまった
・かわいいと思うとすぐに買ってしまう
・よく考えずに不要なものを購入していた
・勧められるままローンを組んでしまった
・毎月の返済額が少ないからとリボ払いにしてしまった

無計画な買い物を繰り返していると、借金が増えて家族に迷惑をかけることもあります。そうならないためにも、お金の使い方を見直し、ルールを決めて守ることが大切です。

対策

1. 使う金額を決めておく
週ごとの予算を設定し、その範囲内で買い物をするようにしましょう。レシートを管理して家計を把握できるアプリも便利です。

2. ネットショッピングを控える
不必要なものまで欲しくなる可能性があるため、なるべくネットショッピングを控えましょう。

3. カードやキャッシュレス決済の使い方に注意する
クレジットカードの限度額を下げたり、口座にある金額以上の支払いができないようにするなどの対策を取りましょう。金銭管理が苦手な場合は、現金を使うことで浪費を防げることもあります。

4. 家族に援助を求める
金銭管理が難しい場合は、家族に相談して一緒に管理してもらうことが安心につながることもあります。

高額な買い物をする際には必ず家族と相談し、自分だけの判断で契約をしないようにしましょう。また、借金の連帯保証人を頼まれた際も、必ず誰かに相談し、すぐに決断しないことが重要です。

以上が、ASDやADHDの発達障害がある方が日常生活や家事において直面する困りごとと、その改善策についてのアドバイスでした。