不安の本当の原因は〇〇だった?!不安症の種類と原因、対策について解説します【不安症/不安障害/精神障害】

不安障害(不安症)とは

「生活に支障をきたすほどの過剰な不安を感じる疾患」

不安障害とは、特定のものや状況に対して過剰な恐怖や不安を感じ、その結果として身体や精神に様々な影響が現れ、社会生活に支障をきたす疾患です。最近では「不安症」と表記されることも増えています。恐怖や不安は自然な感覚であり、身体が危機に対して準備するための反応です。しかし、これらの感覚を対象以上に過剰に感じ、精神的・身体的苦痛が日常生活に支障をきたすほどになる場合、不安障害の疑いがあります。

不安とは…未来や将来に起こり得るかもしれない脅威に対する感情
恐怖とは…現在または差し迫った脅威に対する感情

不安障害には、現在の状況だけでなく未来に対する不安も過剰に感じることが含まれます。

恐怖や不安の対象は多岐にわたる

・クモや飛行機などの具体的なもの
・愛する人との別れ
・大勢の人の前で話すこと
・広い場所にいる状況など

不安障害のある人が感じる恐怖や不安の対象は多岐にわたり、症状も人それぞれ異なります。

不安障害の症状

精神的な反応…不安感、集中力や意欲の低下、憂うつな気分、イライラ感
身体的な反応…動悸、発汗、頭痛

不安障害は、その対象や症状が様々で漠然としているため、疾患として認識されにくいことがあります。特に10代で発症すると慢性化しやすく、性格の一部と捉えられる傾向が強くなります。疾患であると認識せずに放置すると、重症化する恐れがあります。不安障害は早期発見と対処が重要です。

アメリカ精神医学会の『DSM-5(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版)』によると、不安障害は下記のような複数の疾患に分類されます。

不安障害の種類

・広場恐怖症
・社交不安症
・全般不安症
・不安分離症
・パニック障害
・限局性恐怖症
・選択性緘黙

広場恐怖症

▪症状
公共交通機関や広い場所で何か恐ろしいことが起こるのではないか、それを回避できないのではないかという恐怖を感じます。

社交不安症 / 社交不安障害

▪症状
他者の反応が気になり、社交場面や他者の前での飲食に強い不安や恐怖を感じます。症状としては赤面、震え、発汗、言葉に詰まる、凝視などがあります。
親族に社交不安症を発症している人は、発症の機会が2倍から6倍高い傾向にあります。

▪選択性緘黙との違い
選択性緘黙は特定の状況で話すことができなくなる点で似ていますが、社交不安症とは異なり、不安や恐怖の対象が違います。

▪対人恐怖症との関連
対人恐怖症は、自分の外見や行動が他人にどう思われているか過剰に不安や恐怖を感じる症状です。

全般不安症 / 全般性不安障害

▪症状
「仕事」「お金」「健康」「家庭」など様々な出来事に対する過剰な不安と心配があり、以下のうち3つ以上の症状を伴います。

・落ち着きがなく緊張感が高まる
・疲労しやすい
・集中力が切れやすい
・怒りっぽい
・筋肉が緊張する
・睡眠障害

▪原因
性格的気質や小児期の逆境、親の過保護が関連すると考えられています。

不安分離症 / 不安分離障害

▪症状
愛着のある人から離れることに対して過剰な心配や恐怖を感じ、移動や日常生活に支障をきたします。

パニック症 / パニック障害

パニック障害は、予期せぬパニック発作を特徴とする疾患で、きっかけがなくても発作が起こります。

限局性恐怖症

▪症状
高所恐怖症、虫や犬、注射針や血液など特定のものや状況に対して著しく不安や恐怖を感じ、社会的・職業的・学業的な困難が生じます。

▪不安恐怖の対象
動物:クモ、虫、犬など
自然環境:高所、嵐、水など
医療:血液、注射、医療行為全般
状況:飛行機、エレベーター、閉所など
その他:子どもにとっての大きな音

限局性恐怖症の原因はまだ明確にはわかっていませんが、心的外傷などが関与している可能性があります。

選択性緘黙 / 場面緘黙症

▪症状
話すことが期待される特定の状況で一貫して話すことができなくなり、対人コミュニケーションに悪影響を及ぼします。

▪原因
過度な内気、否定的思考、脅迫的傾向が原因と考えられ、親の管理的な態度や過保護も影響する可能性があります。


不安障害を発症しやすい人の特徴

・感受性が強い
・自己評価が低く自信がない
・周囲の人を気にしすぎる
・理想主義
・完璧主義

不安障害は女性に多く見られ、これらの特性を持つ人が発症しやすい傾向があります。また、不安障害が発症した結果としてこれらの特性が強まることもあります。まずは精神保健福祉センターや精神科、心療内科へ相談に行くことが大切です。