虐待やネグレクトは子どもの心に深い傷を残し、その影響は大人になっても続くことがあります。同じように、過保護や過干渉も子どもの心の成長を妨げることをご存じでしょうか。少子化の進行に伴い、アメリカや中国などで、子どもに過剰に手をかけたり干渉したりする親が増えています。このような親たちは、常に子どもの行動を監視し、まるでヘリコプターが子どもの上を飛んでいるかのような存在であることから「ヘリコプターペアレント」と呼ばれています。
本来、親は子どもが成人した後は一人の独立した人間として尊重し、育児という役割を終えるべきです。しかし、ヘリコプターペアレントは子どもが成人しても手放すことができず、あたかも自分の所有物のように扱い続けます。「私がいなければこの子はうまくいかない」という言い訳をしながら、親の理想を押しつけ、子どもが自分で決断すべきことまで先に手を出してしまうため、子どもは精神的に自立できなくなってしまいます。では、ヘリコプターペアレントに育てられた子どもは、将来どのような影響を受けるのでしょうか?
過保護・過干渉で育った人の特徴
今回は、過保護・過干渉で育った人の特徴を5つご紹介します。
1. 自信がない
過保護という言葉は、親に大切にされている印象がありますが、実際には、子どもが本来自分で乗り越えるべき課題を親が代わりに解決してしまうため、子どもは成長の機会を失ってしまいます。また、子どもが自分のやりたいことが親の理想と異なる場合、親から頭ごなしに否定されることもあります。このような経験から、子どもは自信を失い、自己評価が低くなってしまうのです。反抗期は、子どもが親と向き合う大切な時期ですが、これがないと親は自分のやり方が正しいと誤解し続けてしまいます。
2. 自主性が育たない
親の決めた道を進むことが当たり前になるため、親に逆らうことができなくなります。その結果、自分の意思を主張できなくなり、周囲の意見に合わせてばかりの人間になってしまいます。これでは責任感も育ちにくく、結果として大人になっても自分で考え行動する力が身につきません。
3. 他人に依存しやすい
自主性や自信が欠けているため、他人に頼ることが増えます。これは親に対してだけでなく、周りの人々に対しても同様で、「誰かが助けてくれて当然」という姿勢をとるようになります。このため、人間関係においてトラブルが発生しやすく、特にパートナーとの関係で問題が起こることが多くなります。
4. 失敗や挫折に弱い
子どもの頃に失敗や挫折を経験し、それを乗り越えることは、将来の困難に立ち向かう力を養う大切な経験です。しかし、過保護に育った子どもはそのような経験を積むことができず、社会に出てから問題に直面するとどう対処して良いかわからず、他人に依存したり逃げたりしてしまいます。助けを得られないと、うつ状態に陥るリスクも高まると言われています。
5. 歪んだプライドを持つ
親が社会的に高い地位にある場合、子どもに対して「あなたは特別だ」と教えることが多く、その結果、子どもは歪んだプライドを持つことがあります。親との情的な結びつきが薄く、物質的な面でしか満たされなかった子どもは、自分を過大評価し、他人を見下すような態度を取ることもあります。問題が起きても自分の非を認めず、他人を責める傾向が強くなることがあります。
最後に
もし自分の親がヘリコプターペアレントであると気づいたら、できるだけ早めに親との距離を取ることが大切です。具体的には、親に自分の決定に口出しさせないようにする、物理的に距離を置いて別々に住む、連絡を控えるなどの対策が考えられます。年齢に関係なく、親との関係を見直すことは決して遅くはありません。むしろ適切な距離を保つことで、最終的には親子関係が良好になることもあるでしょう。